11月25日は総務省とNHKが制定したハイビジョンの日です。ちなみに、9月16日もハイビジョンの日で、こちらは経済産業省の制定した日です。こういうのって省庁間で調整しないんですかね?
ハイビジョンの日はデジタルハイビジョンの横走査線が1125本だから11月25日となっています。これだけではなんのことか分かりにくいですね。ちょっと詳しく見てみましょう。
テレビ放送の解像度って?
私たちが見て育ったテレビ、途中から綺麗になりましたよね?地デジ化で所謂フルHD画質で視聴できるようになったのです。近い将来には4K画質も控えているのだから科学の力は凄いですね。
フルHDというと、PCやスマホで目にすることの多い1920×1080の解像度です。液晶テレビの映像として我々の目に見えているのは基本的にこの解像度です。
しかしテレビ放送の映像はちょっと特殊で、解像度ではなく『走査線』という単位で計算されているんです。ブラウン管モニターをカメラで映すと暗い横縞が見えたことはありませんか?あれが走査線です。
この走査線という単位は縦に720本、横に480本となっていた場合、1画面が縦向きに720本、横向きに480本の細い線にスライスされて表示されるという意味です。つまり横に720ドット・縦に480ドットの解像度という具合です。
縦と横が逆に感じるかもしれませんね。
デジタルハイビジョンの横走査線は1125本だから11月25日
先述の通り、地デジになってからは縦の解像度は1080です。横向きの1080本の線によって分けられた1080個のドットです。
では横に1125本あるから11月25日はハイビジョンの日というのはどういうことなのでしょう?実は1080本というのは有効走査線数といって、テレビ画面を通して我々の目に見えているのはこの数までです。1125本というのは、『デジタルハイビジョンテレビ』の規格上の最大走査線数というだけです。視聴者側の我々にはなじみが薄い数字なのはこのためです。
では縦の本数は?
なお、テレビ放送はなるべく転送量を少なくする必要性から、地デジでは基本的に縦の走査線数(=横の解像度)を間引いて放送されていることが多いのです。解像度でいうと1440×1080といった具合が多いと思われます。走査線にすると縦1440本・横1080本ですね。それを横に引き伸ばして表示しているのが普段見ている地上波のテレビ映像です。
一方BS(衛星放送)ではそのままである事が多いため、BSの方が録画した時の容量も大きく、画質も良いと感じる人も多いのではないでしょうか?
ビットレートやインターレース/プログレッシブの話もありますが…今日はこの辺で。